读村上春树《沉默》感想文

时间:2024.4.5

「沈黙」はとても皮肉な物語だと思う。作者がそう意図していたかは分からないが、少なくとも自分にはそう感じられた。

この物語は、村上春樹お得意の「僕」が「大沢」という男の話を聞くという形で進行する。大沢の話とは、彼の過去にまつわる話だ。何気なく「僕」が問いかけた「誰かを殴ったことがありますか」という問いをきっかけに、彼は自分の過去を語り始める。大沢の過去をものすごく簡略化すると「なんか好きになれない青木という男に腹が立ったので殴ったら後に復讐にあってクラスから孤立してシカトされました」というものだ。その体験を通じて、彼がどのようにそれに対処したのか、そして何を感じたのか、というところが話の主要な部分だと思う。

作中、いくつか印象に残った言葉はあるが、物語の核となるのは以下の言葉だろう。大沢の長い話を締めくくる言葉の中の一節。

でも僕が本当に怖いと思うのは、青木のような人間の言いぶんを無批判に受け入れて、そのまま信じてしまう連中です。自分では何も生み出さず、何も理解していないくせに、口当たりの良い、受け入れやすい他人の意見に踊らされて集団で行動する連中です。

「大沢」が孤立する原因になったのは、クラスメートの自殺に際して青木が流した(実際に青木は噂の種をまいただけだが)ひどい噂だった。その噂は真実ではなかったが、クラスメートはその噂を受け入れ、「大沢」をシカトする。引用した文は、そんなクラスメートのような人間に対する痛烈な批判だ。そしてそれは同時に、現代社会というか、社会全体への批判?警告ともとれるような文章だと思う。

どうでもいいけど、クラスメートをクラスメイトって書くとプレイメイト的ニュアンスでエロく感じるのは自分だけ、ですよね。はい。でもクラスメイトえろい。すごい。なんか背徳感ある。絶対2人付き合ってない。えろい。くっそ最近の高校生ときたら……発育がいいんだから。

閑話休題。

初めの方にも書いたけれど、この「沈黙」という作品は、「僕」が「大沢」の話を聞く、というスタイルで進行する。それゆえに、読者は自然「大沢」の話を聞くような心地で物語を読んでいくことになるように思う。そして語り手が「大沢」である以上、物語は「大沢」の目線で語られる物語にならざるを得ない。だから、どうしたって「大沢」は被害者だし、「青木」は悪者だ。なにせ、そういう風に「大沢」は話をしているのだから。 それに加えて、「僕」の立場に立って読むと「大沢」は信用のおける人間であるというイメージを持ってしまいやすい。なにせ「僕」は物語の冒頭で「大沢」をこう評している。 それまでに何度か一緒に仕事をしてきたが、大沢さんは二十年近くもボクシングを続けるような人柄には見えなかったからだ。彼は物静かで、あまりでしゃばらない人間だった。仕事ぶりは誠実で我慢強く、誰かに何かを無理に押しつけるというようなことは一度としてなかった。言うなれば、人が好感を抱かざるをえない人間だった。

これを読めば「成程、大沢さんというのはいい人なのだ」と思うだろう。ゆえに「大沢」の話を受け入れるハードルは下がる。「青木」は嫌な奴だという印象を受け入れやすい下地が出来上がってしまう。

で、ここから言いたいこと。さっき引用した文章をもう一度引用するのでもう一度読んで欲しい。

でも僕が本当に怖いと思うのは、青木のような人間の言いぶんを無批判に受け入れて、そのまま信じてしまう連中です。自分では何も生み出さず、何も理解していないくせに、口当たりの良い、受け入れやすい他人の意見に踊らされて集団で行動する連中です。

この言葉は、よく読めば「僕」や読者に対しても向けられる言葉だと思う。だから、も

しこの言葉に従うのであれば、我々は「大沢」の話でさえも『無批判に受け入れ』たり、『そのまま信じて』はならないことになる。「大沢」の言葉にもまた批判的でなければならないのだ。だってそれをしてしまえば、聞き手は彼が批判する連中と同じになってしまう。

例えば、過去の話の中で「青木」が周囲にどう評価されていたかを「大沢」はこんな風に言っている。

青木は勉強のよくできる男でした。大抵は一番の成績を取っていました。彼はなかなか人気のある生徒でした。クラスでも一目置かれていたし、教師にも可愛がられていました。成績は良いけど決して偉ぶらず、さばけていて、気楽に冗談なんかも言うって感じです。それでちょっと正義漢みたいなところもあって……。

「青木」は人によってはそういう評価を受けるような人間なのである。人に好かれる人なのだ。けれど「大沢」はそんな「青木」が嫌いだった。「大沢」はその理由をこう語る。 僕はその背後にほの見える要領の良さと、本能的な計算高さのようなものが鼻について、最初から我慢できなかったんです。具体的にどういうことかと言われても困ります。具体的な例のあげようがないわけですから。ただ僕にはそれがわかったんだとしか、言いようがありません。僕はその男が体から発散するエゴとプライドの匂いが、もう本能的に我慢できませんでした。

言語化できない感覚、というのはある。だからそれを一様に否定はしない。けれど、批判的な視点でもって見るなら、「大沢」は勝手な予想に基づいて、存在するかしないかも判らない相手の性質を『許せない』だとか『我慢ができない』だとか言っている。まったく論拠のない理由で「青木」を嫌う「大沢」の話を全て頭から信じるのは微妙なところだろう。そもそも「大沢」が「青木」を殴った事件も、高校の頃の事件についても、「青木」が犯人であるという証拠はどこにも示されていない。そうらしい、という理由で「大沢」がそうだと言っているだけだ。「青木」は普通にいいやつで、「大沢」が勝手に勘違いして悪者にしてしまっているだけなのかもしれない。つまり、「大沢」の話もまた、無批判に受け入れ信じられるに足る内容ではないということだ。

作者の意図がどこにあるのか知らないが、自分にとってこれはどうしようもなく皮肉に写る。「大沢」は自分で自分の言葉を受け入れるな、と聞き手に対して警告してしまっているのだから。

物語のタイトルである『沈黙』は、大沢が最後に語るこの言葉に集約されると考えるのが無難だろう。

そして僕が真夜中に夢をみるのもそういう連中の姿なんです。夢の中には沈黙しかないんです。そして夢の中に出てくる人々は顔というものを持たないんです。沈黙が冷たい水みたいになにもかもにどんどんしみこんでいくんです。そして沈黙の中でなにもかもがどろどろに溶けていくんです。そしてそんな中で僕が溶けていきながらどれだけ叫んでも、誰も聞いてはくれないんです。

けれど、『沈黙』は夢の中だけにある訳ではない。「僕」はきっと間違いなく「大沢」の話を聞いていた筈だ。にも関わらず、「僕」は大沢の話――それは静かな叫びと言ってもいいかもしれない――に対して、なんの返答もしていない。話を肯定も否定もせずに黙っている。そして物語は、『まだ時間は早いけれど、ビールでも飲みませんか』という大沢の言葉に「僕」が頷いて『たしかにビールでも飲みたい気分だった』となって終る(この終り方、実に村上春樹っぽい)。夢の中だけではなく、そこにも『沈黙』がある。

三回目読み終えた後、「僕」は『沈黙』せざるを得なかったんじゃないか、と思った。「大沢」の話を聴いたからこそ、「僕」は『沈黙』を選んだのではないか、と。そう考え

たとき、このタイトルは余りにも皮肉で、哀しく、孤独に響く。

ま、作者の意図とかしらねーけど。

自分はそう感じましたよ、という話でした。

じつは、この沈黙という作品が読書感想文用の選択肢に上がってることにすげえ違和感がある。いや、違和感というか、なんかすげえもやもやする。よくよく調べるとこの沈黙ってのは中高生の集団図書用の物語として再発行されてたりするらしい。で、そのことについても書きたいことあるんだけどすげえ長くなったのでまた今度気が向いたら書こうと思う。

しかし本当なげえ。ありえねえだろこの長さは。読んでくれた人には感謝です。誤字脱字あったらごめん。軽くしか推敲してない。

あ。超余談だけど、大沢が夢見て夜目を覚ました時、奥さんに抱きついて一時間ばかし泣く、とか言ってるとこがあんだけど、個人的にはこの作品ではあそこが一番好き。一時間もの間泣いている自分をただ抱きしめてくれる存在がいることに大沢はもっと感謝した方がいいし、それがどういうことなのか気付いた方がいいと思うわ。確かに未来のことなど何一つ保証出来ないし、人間は絶対的に孤独なのだとしても、お前は独りなんかじゃないよ。決して、独りじゃない。


第二篇:读村上春树《眠》


无眠的世界里,应该做什么? ——读村上春树《眠》

第一次接触村上春树的作品是在大概两年前,看了他的《挪威的森林》,当时就觉得他的写作很独特,有时灰暗的格调让人窒息,却又不自觉地深深吸引。于是我又看了他的这本短篇小说。写这本书时村上春树四十岁,正遭遇写作与人生低潮,心逐渐变硬变冷,他到希腊与土耳其旅行一个月,来年春天,心中的冻结渐渐变得柔软,几乎一气呵成写下这个故事,堪称村上的觉醒之作。独特之处在于这本书是经作者修改,施小炜翻译的,德国画家卡特·曼施克绘制的插图以蓝色为主色调,抽象至极,更为本书增添了一些神秘色彩。

这本书读第一遍的时候感觉故事平淡,虽结局悲惨却也不觉得什么,困惑,晕头转向伴随我读完整本书。之后也看了很多评价后再读时感受颇丰,文章几乎没有孤独的字眼和相关的字眼,却把孤独感描绘的淋漓精致,对我来说有种似曾相识的感觉。

无眠的世界,我们能做些什么?这也许就是作者的发问吧。“无法入眠,已经到了第十七天了”一开始就把我们带入到主人公不眠的世界,一个家庭主妇因为一个梦而莫名奇妙的无法入睡了,每到夜晚大脑便条件反射般的亢奋起来,不管用什么方法入睡都无济于事,意识游离于肉体之外,家人和朋友都不曾察觉,没有察觉我始终活在“不眠”的状态下,之后主人公在这种极端状态下对一切开始了重新的审视,开始了属于自己的夜生活。这 一切都起源于一个黑衣老人不停的朝主人公的脚浇水的梦境,强烈的恐惧感袭来,潜意识中,主人公被某种东西束缚,身体动弹不得。

在这本书里,我看到了他人与主人公的隔绝: “谁也没注意到我的变化。我彻底睡不着觉也好,日以继夜看书也好,我脑袋远离现实几百年几万公里也好,都没有人注意到。”没有人知道我的生活突然多出了三分之一的时间,“我”于是开始看《安娜。卡列妮娜》,当看完三遍后,“ 我” 开始四处闲逛,并沉醉于自己独有的世界,都在忙自己的,尽管我瘦了六公斤,家人朋友都不曾察觉。“我”开始怀念年轻时候的自己,看书游泳喝酒吃巧克力,以前都不曾有时间做的事情,现在终于可以进行了,但这一切发生的却也很荒谬,身边最亲近的家人朋友都不了解,“我” 似乎也无法诉说,因为只有“我”一人明白,解释他们也不会理解,即使理解也不会准确的相信。这是一个怎样奇怪的世界; 自己与他人的隔绝: “我试着回忆丈夫从前的睡颜是什么模样。怎么努力也想不起来,只能想起那张睡脸绝非这般邋遢。”倏然而至的极端状态让“我”有了时间机会去重新审视生活,却看见了许多平常没有注意到的事情,一切都变的陌生了,失去了亲切感,人生何以变的如此面具全非呢?是生活的压力在作祟吧,芸芸众生,各人有各自忙不完的繁杂事情,自顾已无暇,谁还会顾及你的一颦一笑?最亲的人,也不可能时刻伴你左右,无微不至。村上说“人生基本上是孤独的”,此刻我很赞同;意识与肉体的隔绝:“我是为了尽义务而购物、做饭做菜、打扫卫生、照料孩子。为了尽义务跟丈夫做爱。只要习惯了,这绝非难事。不如说非常简单。只要切断大脑和肉体的联系即可。”一切都变成了义务,机械的去做任何事,是意识与肉体的隔绝,惯性与麻木,久而久之,便变成为活着而活。这便是结局, “我心灰意冷,靠在座椅上双手掩面,然后哭了。我只能哭。泪如泉涌。”两个男人摇晃我的汽车,恐惧感顿时布满我的神经,最后我放弃了抵抗,掩面哭泣。面对这样的生活,我们渐渐迷失,想要抵抗,却感受到一股无力感,只能被迫放弃,哪怕是生的希望,一丝一毫都变得脆弱无比。 如果你会感觉到孤独,这本书,一定会深深地打动你,如同我。

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