求婚大作战01日文台词

时间:2024.5.13

第1話

『甲子園行けたら結婚できる!?』

「奇跡の扉を開ける鍵は、誰の手にも握られている。

ただ、それに気付く人は、ほんのわずかしかいない。

運命を変えるほどの大きな奇跡は、早々訪れない。

変えたいと思う小さな一歩を重ねることで、

いつの日か、奇跡の扉は開く。」(妖精の語り)

スーツの上着に袖を通しながら慌てた様子で走る岩瀬健(山下智久)。

タクシーに乗り込む健。

向かう先は、幼なじみの吉田礼(長澤まさみ)の結婚式だ。

教会の控え室では、ウエディングドレス姿の礼が親友?奥エリ(榮倉奈々)と思い出

話に花を咲かせている。

「私さ、心のどこかで絶対礼より先に結婚するって

思ってたんだよね。」とエリ。

「私も。絶対エリの方が先だと思ってたよ。」

「でしょ!?」

「大学の時、エリが結婚したら私にブーケくれるって

約束してくれたもんね。」

「そんなこと言ったっけ?」

「言ったじゃん!だから私、エリにブーケ貰ってから

結婚するんだって、漠然と思ってたし。」

「だったらちゃんと順番守ってよね。」

「ごめん。」

微笑みあう二人。

「ね、今日、ブーケ貰ってくれる?」

「もっちろん!

でも私、別にブーケ貰わなくても結婚できるけどね!」

二人は又微笑みあう。

健を乗せたタクシーが渋滞には待ってしまう。

どうやら近くでマラソン大会が開かれているらしい。

タクシーを、三輪車に乗った子供達が追い越していく。

健はタクシーを降りて走り出す。

教会の外では、高校時代からのくされ縁である友人たち?

榎戸幹雄(平岡祐太)と鶴見尚(濱田岳)が健の到着を

今か今かと待ちかまえていた。

マラソンランナーを追い越して走る健。

「世界記録ペースだ!!」

控え室で、バージンロードを歩く練習をする花嫁の父(森本レオ)。 妻(宮崎美子)が細かく注文をつけていく。

そんな両親の様子に微笑む礼。

準備を整えた娘の美しさに、目を細める両親。

全速力で走ってきた健が、幹雄と尚の前に倒れこむ。

「健ー!カムバーック!」

尚が健を激しく揺する。

なんとか式に間に合った健だが、心は晴れない。

「礼と小学校の時に初めて出会ってから今日まで、

どれだけの時間が過ぎたんだろう。

礼はいつも近くにいた。

気持ちを伝える時間は無限のようにあった。

だから、告白する最高の瞬間を、

ずっと探してしまったのかもしれない。」

教会のテラスから外を眺める妖精(三上博史)。

「結婚相手は一番好きな人ではなく、

二番目に好きな人を選んだ方がいい。

と、したり顔で口にする者がいるそうだが、

付き合っている相手が人生で二番目に好きかどうかなんて、 わかる人はいるんだろうか。

でも、一つだけ確かなことがある。

人生で一番好きな相手は、失おうとするまさにその瞬間に、 この人だったと、気付くのである。」 (妖精の声)

「でももう遅い。

礼は今日、結婚する。

世界で一番好きな人が今日、

他の男と結婚する。」

美しい新婦?礼と新郎?多田哲也(藤木直人)が誓いのキス。

健の焦る表情に微笑む妖精。

ブーケトス、そして記念写真。

健は斜め後ろの位置から礼を見つめる。

落ちてきたパラシュートを見事手にした人は幸せになれるという 幸福のパラシュート。

「あんなんで結婚できたら苦労しねーっつーの!」と健。 「あれ欲しい!」

エリの言葉に燃える尚。

尚に取らせまいと燃える幹雄と健。

「なんか懐かしいね、3人が走る姿。」礼が呟く。

「昔は走ってばかりだったけどね。」

「??そうだね。」

野球の試合で走る健を思い出しながら礼が言う。

結局それを手に入れたのは三人ではなく子供!

尚、土下座して頼み込むも、相手にされず。

披露宴。

最初のスピーチは、健&礼たちの高校時代の担任で、野球部の 監督だった伊藤(松重豊)。

現在は陶芸家として活躍しているらしい。

スピーチの間、多田が小声で礼に言う。

「ねえ、すごいことに気がついた。

今日来てくれた人の数を200で割って、

ここから見える配膳の人の数に、

僕の誕生日をかけたものを足したら、

今日の日付になった。」

『40+43=83

83÷200=0.415

2/23=223

223x9=2007

2007+0.415=

2007.4.15』

健は、多田と楽しそうに微笑みあう礼を見つめ???。

健たちが高校時代から常連として通っているハンバーガー店 『ショーグン』の店長?"保ちゃん"が、披露宴の席で

ハンバーグを焼き始めた。

実はこのハンバーグ、不味いことで有名。

でも、多田と礼はこの店に二人で通っていた。

受けつけの男性が携帯でテレビをつけると、

マラソン選手が世界記録を出したと放送している。

その選手は、並んで走る健に負けじと必死に走っていた 選手だった。

風が吹く。

外で一人タバコを吸う健を、二階から見つめる妖精。

披露宴会場に戻ると、

「どう?」礼がドレスを広げて微笑む。

「???」

「キレイすぎてびっくりしなんじゃない?」

「ドレスは抜群に綺麗だけど肝心の花嫁がな。」

「うーん!そんなことばっかり言っていると、

一生結婚出来ないよ。」

「余計なお世話です。」

「あ、そうだ。スピーチ、よろしくね!」

「言っておくけど、有料だよ。」

「ケチ!」

「イエイ!」

「イエイ!」

礼が多田に呼ばれて戻っていくのを、

健は切ない表情で見送った。

スピーチの席に立つ健。

「多田さん、礼さん、ご結婚おめでとうございます。 礼さんとは、小学校からの同級生で、

学生時代をほとんど一緒にすごしてきました。 昨日、小学校の時の卒業アルバムを開いてみたら、 将来の夢を書く欄に、

かわいいお嫁さんになりたいと、書いてありました。 まあ、今現在かわいいかどうかは、多いに疑問ですが、」

「スゲーカワイイっつーの!」と尚。

「お前が言うな!」と幹雄。

「ともかく、小さい頃からの夢が叶ったこと、

友人として、とても嬉しく思います。

給食の時間に、笑いすぎて鼻から牛乳噴出したり、

修学旅行のとき、バスを乗り間違えて大騒ぎになったり、 合唱コンクールで指揮者をやった時に、

勢い余ってステージから落っこちたりと、

どっかちょっと抜けているところもあるんですが、

いつも、周りの心配ばかりして、自分のことは二の次で、

辛い時でも、決して笑顔を絶やさず、 とにかく、誰より仲間思いで、 一緒にいた時間は、本当に楽しかったっていうか???。 本当に???」

「思わず泣きそうになった。

礼のウエディングドレス姿が、あまりにも綺麗だったから。」

礼も涙を浮かべて見つめている。

「本当に、何ていうか???。

おめでとうございます。

末永くお幸せに。」

客席に戻っていく健を、妖精が見つめている。

キャンドルサービス。

寂しそうに手を叩く健。

エリと、現在映像製作会社に勤める幹雄が制作した、 スライドショーが始まる。

『吉田礼

19xx年10月29日生まれ

2800gの元気な女の子

お父さんの釣りに付き合って

やった!小さいけれど釣れたよ!

7歳の七五三

たくさん本を読みました

3年生で転校』

礼が転校してきた日のことを思い浮かべる健。

隣の席に座る礼を、健は盗み見。

『たくさん友達が出来ました

友達とふざけて

顔中墨だらけ』

スクリーンには幸せそうな二人の姿が次々に映し出される。

「あんなに側にいたのに、

どうして俺は礼の隣にいないんだろう。

どうしてこんなに、遠いんだろう。」

ビールのおかわりを貰う健。

スクリーンに、野球部の写真が映し出される。

「結局俺は、礼に何も出来なかった。

笑わせることも、喜ばせることも。

ちゃんと自分の気持ちを伝えることさえも。

次々と、映し出される過去のふがいない自分に、 無性に腹が立った。」

『3年間共に戦った仲間たち』

甲子園予選の試合後の、礼の泣き顔。

「あん時か???

あん時俺は、初めて礼の悔し涙を見た。

あん時も中途半端に終わっちまったよなー???。 ???もし??

もし礼に、ビシっといいトコ見せてたら??

俺たち違ったのかな。

礼の隣りに座れてたのかな。」

礼と目が合い、すぐに視線を外す健。

多田に声をかけられ、礼も健から視線を外す。

「やり直してーなーー!

あの頃に戻って、もう1度やり直したい!」

「もう1度???

もう1度???

もう1度!!

もう1度!!」

その時、会場の照明が落ちる。

そして、健にスポットライトが当たる。

まぶしそうに辺りを見渡す健。

と、突然どこからか“妖精”を名乗る男が現れる。 「オスカーワイルドはこう言っている。

男は女の最初の恋人になりたがるが、

女は男の最後の恋人になりたがる。

お前は、男であるにも関わらず、

彼女の最後の恋人になりたいと心から願っている。 この期に及んでも、まだあきらめきれずにいる。」

なんと、男と健以外の人々の動きが止まってしまっている。 「違うか?」

「あの??」

「お前が言いたいことはわかってるんだ。

出来ることならあの頃に戻って、人生をやり直したい。 彼女を自分のものにしたい。」

「いや??ま、そうなんですけど。」

「じゃ、そうすれば?」

「はい?」

「お前は過去に戻って、この写真が撮影されるまでの時間を、 悔いのないようにやり直す。」

「やり直すって??」

「あ、俺から一つ忠告を与えてやる。

時間には限りがある。

有効にするか無駄にするかは、使い方次第。

それは、過去も現座も何ら変わらない。」

「あの??式場の関係者の方ですか?」

「ハッ。関係者っちゃー関係者だな。

ここの住民だから。」

「従業員の方ですか?」

「従業員でもなけりゃ人間でもない。」

「人間じゃないってどういうことですか?

おかしいなー。」

「妖精!」

健、口元を手で押さえる。

「妖精!?妖精!?」

「そ!

人間に混じっても全然違和感ないと思わないか? 妖精にしては我ながら、傑作だと思うな!」

「さっきから言っている意味が全然わかんないんですけど。」 「ああ、今はわかんなくてもしょうがないな。

人間の大半は、何かが終わってから本当の事実に気付く。 お前と、彼女のようにな。」

「???例えはものすごくわかりやすいんですけど、」 「余計なことは考えなくていい。

あの日に戻りたいのか?戻りたくないのか?

どちらか一つを選べばいい話だ。」

「そりゃ、戻りたいっすけど。」

「了解!

このエビフライ、お前の?」

「はい。」

エビフライをつまんで食べる妖精。

「どんだけ?」

妖精が健の耳元で何かささやく。

「やだ!」

「求めよ!さらば与えられん。」

「???ハレルヤー、チャンス。」

「もう一回!」

「??ハレルヤーーチャンス。」

「もっとはっきり言えよ!ポーズつけて!」

「ハレルヤーーチャンス!」

健をまばゆい光が包み込む。

ハーレルヤ?ハーレルヤ?

次の瞬間、健は野球場にいた。

ボールを追う選手がベンチに飛び込み、健を押し倒す。

「健ー、カムバーク!!」

健に掴みかかり激しく揺する尚。

状況に理解出来ず、円陣を組む健。

「絶対優勝するぞー!」

「???おー!」

これは???

20xx年7月の甲子園の東京都予選大会の試合中だ。

「マジかよおい???。

これって甲子園の東京都予選大会の試合だ!

もしかして本当に???戻ってる!?」

9回の表が終わり、1対0で、健のチームが負けている。

「ってことは???」スタンドでは礼やエリたちが笑顔で応援している。 「礼???」

9回裏。

「何なんだよ、何で俺たちここにいるんだよ!

だって俺たちさ、さっきまで結婚式場に!」

尚に訴える健。

「何言ってんだお前!勝ちたくないのか!?」

「???」

「なんだお前、顔赤いぞ、大丈夫か?」

「??俺、わかった。さすがにちょっと飲みすぎたわ。」

「何を?」

「生だよ生!」

「生って何だよ!気合いれろー!!」

観客席では、『何でだろう』の替え歌で生徒たちが声援を

送っている。

「???間違いなく20xx年ではないな??」

バッターボックスの幹雄が空振りする。

伊藤監督が健を呼ぶ。

「幹雄に伝言言ってこい!」

今では陶芸家を名乗る伊藤監督。長く生やしたヒゲもない!

「???あんたも今とは別人だな???。」

「肩の力を抜いて深呼吸。

大振りしないでとにかくバントで当ててけって。」 「はい??」

「両手あげて。体反らして。深呼吸。」

健に言われた通りの格好をする幹雄。

「イナバウアー!」

「何だよ、この作戦は!」

「本気でイナバウアー知らないの?マジで!」 「誰だそれ。留学生?」

「???やっぱ過去戻ってんだ。」

「過去?」

「君、いい加減に戻りなさい!」審判が怒る。 「すみません??」

「あいつ何しに来たんだよ??」

「ね、相手のピッチャー、かなりいいよね!」とエリ。 「うん、でも幹雄なら打ってくれるって!」と礼。 「違う!ルックスのこと言ったの!」

「こんな時に何見てんのよ!」

「髪伸ばしたら、相当言いと思うんだけどな。」 「もう、ちゃんと応援してよね。」

「髪伸ばしたら、相当いいぞーー!!」

「幹雄ー、打てるよー、てか打てよー!」

幹雄、三振。

幹雄がベンチに戻ってきた。

「やっちったな??」

「気にすんな。」と尚。

「歯医者の予約入れるの忘れた。」

「???ちょっとは気にしろよ。」

「健、さっきの、イナバンマーって、何?」

「あ、あれだ。100人乗っても、大丈夫??」と尚。 「教えろって!」と幹雄。

「そのうちわかる。」

「そのうち?」

「あと5年もすればわかる!」

「このネタどんだけ引っ張るの!?」

「そうだよ、今言え、今!」

「荒川静香だよ!!」

「誰それ??」

監督が健を呼ぶ。

「次行くから準備しておけ。」

「はい?」

「代打だよ、代打!」

「???代打だったな??。」

観客席の礼を見つめる健。

妖精が言っていた言葉を思い出す。

「お前は過去に戻って、悔いのないようにやり直す。 時間には限りがある。

有効に使うか無駄に使うかは、使い方次第。」

健は礼と見つめあい???。

「絶対に俺の打席まで回せよ!

劇的な逆転ホームランかっ飛ばしてやる!

メジャーリーガーになる筋書きは出来てんだからな!」 尚が張り切っている。

「バット握るの何年ぶりだよ??」

バッターボックスに向かう健。

「健ゾウ!そんな緊張してどうすんの!

もっとリラックスしなきゃ!ホームラン打てないでしょ!」 礼が声援を送る。

「ホームランって??」

「健打つかな??」とエリ。

「うん??あんま期待出来ないけどね??」と礼。 礼の言葉に微笑むエリ

礼はお守りを握り締め??。

バッターボックスに立った健。

「この主審??なんっか覚えてるんだよな??」

初球、見送る健。

「ストラ~~~イク!」

審判のその言い方に、

「これか??。初球がストレート、二球目は外角ぎりぎりの ボール球!?」

その通りのところにボールが飛んでくる。

「結構覚えてるもんだな。

ってことは??3球目は???

甘い内角高めのカーブ!」

健はバットを握り締め、狙い通りの球に思い切り当てる。 「俺、天才!」

フェンス直撃のヒット!

礼の、仲間たちの笑顔が輝く。

全力で走る健。

「今日は朝から走ってばっかだな??

確か6年前も、俺が三塁打を打って、

やっべ!思い出した!

この試合、尚が三振して負けたんだ!

ってことは??このままだと何も変わんないんだな。

あの礼の泣き顔も??

ふがいない自分も??

昔と同じまんまだ。」

チームメイトたちの制止の声など聞こえないかのように、 躊躇なく三塁を蹴って猛然と走る健。

祈るように見守る礼。

だが、健よりもボールの方が先にホームベースへ。

「アウトーーー!!」

健たちの甲子園の夢が終わった。

試合後。

お守りを握り締めたまま、動けずにいる礼。

ロッカールームでタオルを被り、動けずにいる健。

「おい健!何で走った。

何で俺に回さなかった。

俺のメジャーリーグはどうしてくれるんだよ!」と尚。 「???」

尚が健に掴みかかるのを、幹雄が止める。

「お前ら絶対誰にも言うなよ!

もし俺が、あのまま三塁でストップしてても、

結局試合には負けちゃうんだよ。」

「どういう意味?」

「お前あのあと三振するんだよ。」

「何いきなり言い出すんだよ。」と幹雄。

「マジでマジで!」

「テメー、自分のミス俺のせいにすんのかよ!」

「嘘じゃないんだ。」

「じゃ、嘘じゃなかったら何なんだ!?アメリカンジョークか!」 「信じてくれよ。」

「それ以上言ったら殴るぞ!」

「お前も少し空気読めよ。」と幹雄。

「俺は未来から来てんだよ!!」

「???」

「過去に、ツルが三振してんの見てんだよ。」

「???なんか??ごめんな。

精神的に追いつめられてるって思わなかったから。」尚が気遣う。 「違う!」

「もう何も言わなくていい!」

「誤解だって!」

「誤解してたのは俺のほうだって!」

健に抱きつく尚。

「違う!」

野球場の側をランニングするマラソン選手。

7年後、優勝した選手です。

礼がタオルを洗っていると、エリが相手チームのピッチャーの

サインボールを手に戻ってきた。

「もういい加減にしなよ。」

「だって強い男の方がよくない?」

「エリには何を言っても無駄。」

「健相当落ち込んでたよ。

こんな風に頭からタオル被って。」

「どうせなら水でも被ってればいいのに!」

「いいの?声かけてこなくって。」

「どうして?」

「だって気にしてるみたいだったから。」

「関係ないよ、あんなバカ。」

「本当あんた達、仲がいいんだか悪いんだかわかんないね。」

「よくも悪くもないよ。

ただ小学校が一緒ってだけだから。」

「そうかなー。」

「それ以上でも、それ以下でもありません。」

「礼が私ぐらい素直だったら、今の100倍幸せになってるよ。」

「大きなお世話です!」

球場の土を泣きながら集める尚。

「何でそんなもの持って帰るわけ?

甲子園の土だったらまだ話はわかるんだけど。」と幹雄。

「負けたら、とりあえず土だろうが!」

「スコップ!負ける気満々じゃん。」

「男はいつだってそれぐらいの覚悟をしておくもんなんだよ!

ソクラテスを見てみろ!」

別の生徒が土をふるいにかけている。

「砂金??探してる??

ソクラテス!お前は何をやってんだよ。」と幹雄。

「高校球児の汗と涙を集めている。

このふるいに残った石ころは、

選手たちがそっと残していった後悔とため息ってわけさ。」「さすがだな??」と

尚。

「お前らさ、もはやもう負けたことなんて

どうでもよくなってんだろ!?」

「この土に比べたら、勝ち負けなんて、ちっぽけなもんだ。」と尚。 「???」あきれ果てる幹雄。

観客席に横になる健。

「もう1度やり直してもこれかよ。」

『絶対甲子園優勝 byマネージャー』の横断幕を見つめる。 「過去に戻ったところで、所詮、俺は俺か。」

そこへ礼がやって来た。

礼は少し健を見つめたあと、声をかける。

「あっれー。もしかして、最後の打席でアウトになった、 岩瀬健さんじゃありませんかー?

そうですよね。お話聞いてもいいですか?」

マイクを向ける振りをする。

「何だよ。」

「試合が終わったのに、暫く起き上がれなかったのは、

疲れてたからですか?

それとも、人様に顔向けできないって思ったからですか?」 「どっちでもねーよ。」

「中学最後の大会の時も、岩瀬さんが最後のバッターでしたよね。 自分がアウトになって試合を締めくくるのは、美学ですか?」 「うるっせー。」

「試合は残念な結果に終わってしまいましたが、

いつの日か、人生のハッピーエンドを迎えられると、

思いますか?」

「???」

「あれ!?どうしました?」

「???」

「???以上、口数の少ない、無愛想な岩瀬選手でーした。」 横断幕を片付ける礼。

健がそれを手伝う。

「???」悲しそうな表情の礼。

「自分ばっかり辛い顔しちゃってさ。」

「???」

「マネージャーだって、今日が最後なんだからね。

必勝祈願の為に、わざわざ千葉の神社に、

片道2時間かけてお参りに行ったんだよ。」

「???」

「お賽銭は、奮発して500円も入れちゃったし。

絵馬も書いて、お守りまで買ったのにさ。

全然、効かなかった。」

「???」

「でもなんでそこで走っちゃったのかな。

もうびっくりしたよ。

昔っから健ゾウはさ、肝心なところで全然動かないくせに。

なのに???今日に限って走っちゃうんだもんなー。

なーんで??」

「約束したからだろ。」

「え?」

「お前が??それ書いているとき、約束したから。

俺が甲子園に連れてってやるって。」

それは、礼が横断幕を書いているとき。

「そんなん書かなくても、俺が甲子園連れてってやる。」

「甲子園連れてってくれるんじゃなくて、

優勝に決まってるでしょ!」

「バカ!出るだけでも充分に奇跡だよ!」

「???バッカじゃないの。

約束したとか言ってるけど、

一回戦で負けちゃったのに、何言ってるの?」礼が笑う。 「そうなんだけど??」

「英単語も、世界史の年号も、全然覚えられないくせに、 そういうくっだらないことは覚えてるんだね。」

「小学校の時牛乳鼻から噴出したり、

修学旅行でバス乗り間違えたりしたこととか。」

「ちょっと!その話、いつまで言い続けるつもり!?」

「ずっとに決まってんだろ。

ずっと??言い続けるって約束するよ。」

「もう最低!

???でもね、健ゾウがホームに走ってきたときさ、

あれが最後の瞬間だと思ってなかったんだよね。

絶対ホームインできるって、信じて疑ってないの。

小さい頃から、こんだけ期待を裏切られてきてんのに。 何でかわかんないけど。

健ゾウは、バカだし、足遅いし、単純だし、

いつもどっか抜けてるけど、

野球部マネージャー、吉田礼は、今日で引退しても

悔いはありません。

今日まで、本当にご苦労様でした。」

礼が笑顔で頭を下げる。

「礼!集合写真撮るって、みんな集まってるよ!」エリが呼びにきた。 「今行く!

健ゾウ!又間に合わないよ。」

礼がキャップを放る。

「イテーよ、バカ。」

礼がエリの隣に並ぶ。

「何話してたの?」エリが聞く。

「別に。」嬉しそうの微笑む礼。エリが冷やかす。

審判が、カメラのシャッターを切ったとき、

健は再びあの眩い光に包まれる。

目を開けると、そこは披露宴会場だった。

「夢!?」

会場では、エリと幹雄が制作した、新郎新婦のアルバムが 映し出される。

健のお皿のエビフライが食べられている。

「ツル、お前俺のエビフライ食った?」

「老人かって!

そんなに食いたいなら取って来いよ!」

「???」

スクリーンを見つめる健。

予選後に撮った写真、礼とエリが微笑んでいる!

「!!!変わってる!!!」

「健が暴走してなかったら100%勝ってたのにな!」と尚。 「次の打順がツルじゃ同じだろ。」と幹雄。

「言えてる!」とエリ。

「なんだそれ!アメリカンジョークか!!」

「どうなってるんだよ???。」

するとそこで再び照明が落ち、健にスポットライトが当たる。 「お前さー、」

「出た!!」

「泣き顔を笑顔に変えたぐらいで、人生変えられると 思ってる!?」

「いや??思ってないですけど??」

「もう少し劇的な展開に持ち込むとか、派手な演出試みるとか、 他にやりようなかったのか!?

あれが、お前のベストパフォーマンスか!?」

「まさか本当に変わるなんて思ってなかったんっすよ。」 「人間が、歴史の中で最もうまくなっていくことの一つが、 いいわけだ。」

「もう1度行かせてください!

今度は絶対にうまくやりますから!」

「無理に決まってんだろ?」

「そこをなんとかお願いします!」

「無理だ。二回めはない。」

「そこをなんとかお願いします!」

「同じ写真に、二回飛ぶことは不可能なの。」

「そこを何と、、、

え?じゃあ違う写真ならいいんですか!?」 妖精が微笑み、指をスナップする。

次の瞬間、止まっていたみんなが動き出す。

「あれ!?

え!?違う写真なら又行けるってこと!?」

スクリーンには、エリ、幹雄、礼、健、尚の写真。 「これ??何の写真だ?

しかもあいつ???なんであんなに怒ってるんだ!?」

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